東海道 その13/東京 東京駅「鹿児島 黒かつ亭 東京駅店」(三回目)2020年2月6日~黒豚の力

2020年12月1日

11時25分席は8割型埋まっていた。東京駅一番街にっぽんグルメ街道の奥に店を構える「鹿児島 黒かつ亭 東京駅店」である。

初めて訪れたのは昨年8月。この黒かつ亭の黒豚のロースカツに衝撃を受け、ブログを始めて半年・・・(東海道 その1/東京 東京駅「鹿児島 黒かつ亭 東京駅店」参照)

昨年末から豚肉の臭いが気になりだしている。この店で食べた黒豚とんかつの味、その原点にもう一度立ち戻る必要があった。

過去2回の訪問時と同じく「特上ロースかつ定食」 2,390円(税別)を注文した。すると「ご飯は大中小から選べます。」 という返答。前回までは聞かれなかった。220gのロースかつはかなりのボリュームであり、ご飯を少なめにしてほしいというお客さんの要望があったのかもしれない。

前回訪問した時は、確かに旨かったが初回ほどの感動は無かった(東海道 その5/東京 東京駅「鹿児島 黒かつ亭 東京駅店」(再訪))。その後広島、博多と黒豚の旨い店に出会った。エアーズロックとんかつの「 のもと家」にも感動した。

今日の黒かつ亭は、また初めての時のように感動を与えてくれるだろうか・・・あれこれ考えていると、待ちに待ったとんかつがやってきた。

「特上ロースかつ定食」 2,390円(税別)

なんだか雑だな・・・一目見てそう感じた。

何故だろう?雑に感じた原因を探す・・・と、あるある。

とんかつの切り方が雑だ。一番左の一切れは不自然に大きい。そして右端のとんかつは手前にずれて金網をはみ出している。

いつも通り一切れ横にして断面を見せているが、その断面に衣のカスが乗ったままだ。断面の美しさを見せて食欲をそそる演出が台無しである。お新香の入れ方も雑だ・・・

前回来た時まではこんなことは無かった。忙しさにかまけてマニュアル通りに手順をこなすだけになったということだろうか?

とんかつ道中を始めたばかりの頃なら気にならなかったかもしれないが、様々な名店の味と心遣いに触れてきた今は違う。今日のとんかつには心を感じない・・・

食べる前にテンションが下がってしまったが、改めてとんかつと向き合う。前回のとんかつは、やや火が通り過ぎていたが、今回はそれよりも良い。初めての時の絶妙の火入れ具合には及ばないが・・・

梅塩をつけて一口かぶりつく。噛みごたえがありながら、柔らかく、すっきりと噛み切れる。ジューシーで豊かな黒豚の旨味が広がる。旨い!やはり旨い。ただ・・・

この旨さは黒豚の力だ・・・

以前の「黒かつ亭」、広島の「とんかつ専門 とんき」、博多の「とんかつ薩摩」そして東京の「のもと家」・・・何れも旨いを超える感動があった。

せっかく肉が旨いだけに今日のとんかつは残念である。もしかしたらたまたま今日だけかもしれない。是非そうであって欲しい・・・

しかし収穫はあった。最大の懸案事項である豚肉の臭みは感じなかった。

やはり私が気にしすぎていた訳では無かった。様々なブランドの三元豚で感じた臭みは、黒豚では感じない。いや、正確には肉の匂いはもちろんあるが、臭みと感じるレベルではない。これからはもっと自分の感覚を信じ、旨いとんかつ店を探していこう。

ごちそうさまでした

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